学習塾開業は必ず一人で!誰とも組まない!

学習塾開業は必ず自分一人ですること!

学習塾を開業した経験がある人はそうはいないと思います。誰もが初めてのことでしょう。

その不安ゆえか、友人や会社仲間と協力して学習塾を開く考えの人もいるかもしれません。

私は絶対におすすめしません。必ず一人で独立開業するべきです。

学習塾を開く。それはつまり自営業となり経営者になることを意味します。

たとえあなたが開業よりまえに学習塾で正社員として働いていたとしても、それはサラリーマンとしてです。同じ仕事内容に見えますが、仕事に対しての見方と考え方が自営業とサラリーマンでは全く異なります前提の心構えが180度ちがうのです。

学習塾を開業して成功させるためには、自営業の心構えを早い段階で身につける必要があります。

しかし誰かといっしょに教室を開いた場合、自営業の心構えがなかなか身につかないのです。

まして独立開業後は自分より立場が上の人間がいません。上司がいないのは喜ばしいことかもしれませんが、つまりは律する人間が誰もいないということ。

そのため、気の合う友人同士で開業した学習塾は、下手すると“学生サークルと同じ状態”になります。あの頃は楽しかったですねぇ。

もちろん楽しむことは悪いことではありませんよ?むしろ私も日々楽しんで仕事をしています。

しかしサークル活動は楽しむ事が目的。仕事の目的は利益を生み出すことであることを忘れてはなりません。

サラリーマンは、例えばサボり気味で利益を生み出していない人でも、解雇されなければ給料は出ます。

しかし、自営業はそうはいかない。自分の仕事で利益を生み出さない限り、給料はもらえないのです。

サラリーマンのとき以上に、仕事に対してのきびしい目が必要になります。

残念ながら、仲良しこよしで学習塾の経営はできません。なあなあで取り組んでは仕事に対しても目も甘くなり、必ず自壊していきます。

自営業をはじめることは、全てを自らで決定し全責任を自分で負うこと。当たり前のようで非常に重要なことです。

早い段階でそのサイクルをくり返し、自営業の心構えを身につける必要があるのです。そのためには、自分一人の方が勝手がいいですよ。

経営に複数人が携わる弊害。

複数人で開業すると自営業の心構えが身につかないのはもちろんですけど、それ以外にもトラブルの火種を抱えることになります。

私の知り合いや元同僚にも、誰かといっしょに開業した人達がいます。

一組は上手くいっていますが、残りは廃業してしまったか虫の息状態です。言葉は悪いですけどね…。

彼らの愚痴経験談から、手を組んで開業することの弊害を説明していきます。

迅速な意志決定ができず、責任の所在も曖昧になる。

目指す方向がずれる。

金銭的なトラブルが発生する。

この3点です。

迅速な意志決定ができず、責任の所在も曖昧になる。

AとBの二人で手を組んで事業を始めたとしましょう。

例えば宣伝方法のことで意見が割れた場合、どちらの意見でいきますか?もちろん上司はいませんので、誰も指示はくれません。

話し合って決める?自営業をはじめたばかりのビギナーズが?何もしなくても運転資金は出ていきます。そんな悠長なことしていては、すぐに資金が底をつきますよ。

そもそも意志決定に滞る学習塾なんて、今後の成長は見込めません。

すったもんだあって、とりあえずAの意見に決まりました。ふぅ、漸く決まった。

しかし決まったAの宣伝方法でやってみたらどうもうまくいかない。この判断は失敗だった…まぁ揉めますよ。意見が通らなかったB側が不満を持つでしょう。

りきち
…Bの意見だったとしても成功する保証はないのにね。でも失敗したことにフォーカスが当たってしまう。

当たり前ですが、失敗したっていいんです。はっきりいって、最初は失敗だらけですよ。その失敗をどう受け止めるかが重要なのです。

自営業には会社のように尻ぬぐいをしてくれる上司はいません。また、自分は悪くないのに責任を負わされることもありません。

一人でやれば全てが自分のせいにできるこれは本当に大きいです。

失敗から次につなげられる。失敗が全て自分の糧になる。

二人で事業を始めて、果たしてそうなるでしょうか。

最初はいいでしょうよ。希望も資金もある、そしてお互い味方もいる。

しかし、しばらく経っても黒字にならない、資金もじり貧、意見のぶつかり合いが増えてきた…。金銭的にも精神的にも余裕がなくなっていきます。

そしてどうしたら上手くいくか考えるよりも、相手のあら探しが始まります。生徒の指導どころではない。そんなぎすぎすした空気の教室からは生徒はどんどん離れていきます。

お恥ずかしい話、私もサラリーマン時代、“この人仕事できないなぁ” “なんでこうなるんだよ” と自分のことは棚にあげて人のせいにすることが多かった。

自分に責任があると自覚し、自分から関わり方を改めていれば、もっと成長できていたと思います。独立して学習塾をはじめた後、それがわかりました。

上手くいかないのは全て自分に責任があるこれは学習塾を経営する上で忘れてはいけません。

私が誰かと開業していたとしたら、おそらく今の学習塾はなかったでしょう。相手の責任にして、成長などしなかったと思います。

学習塾はサービス業。売りは自分という人間です。自分自身が成長をし続けることで、学習塾も成長を続けていくのです。

目指す方向がずれる。

手を組んで開業する前には、もちろんお互いしっかり話し合うと思います。どんな学習塾にしたいかとか、最終的にどうしたいかとかの方向性ですね。

その方向性がいつまでも変わらずに経営できるかどうか。

例えばAとB二人で開業して軌道に乗ってきたとしましょう。生徒も増えてきていい感じです。そしてあるとき、

“Aは生徒数も増えてきたから教室を増やしていきたい”

と考え、

“Bはこれ以上は生徒は抱えず、今いる生徒の満足度をあげて単価をあげたい”

と考えました。

別にどちらが正しいとかではない。単純に目指す方向が異なってしまったのです。

さぁどうしましょうね。

仮に開業当初の話し合いで多店舗展開を目指すと決めていたとしましょう。そうするとAの方に言い分があるように思います。

しかし、最初に決めたんだから!と押し切れば今後のBのモチベーションはだだ下がりですよね。

しかし、

“開業する前の考え”と“開業してしばらく経験積んでからの考え”には、必ずといっていいほど差異が生じます。

それこそ100人いれば100通りの考えがあるでしょう。経験から感じるものなんて人によって変わりますからね。

最初は意見の統一をはかることができますよ。まだ実戦に出ておらず、イメージで話し合いをしている状態ですから。

しかし、その後開いた学習塾の根幹に関わる部分で方向性に相違が生まれたら…少なくとも片方は嫌々仕事をすることになる。空中分解必須です。

“船頭多くして船山に上る”とは昔の人はよくいったもの。

体力や周りのフォローがふんだんにある会社とはちがい、吹けば飛ぶような個人の学習塾です。物事の方向性を決めるのは、責任をとる人間ひとりの方がいいのです。

金銭的なトラブルが発生する。

なんやかんや言いましたけど、私が一人での開業を勧める一番の理由がこれです。

りきち
もうね、見てられません。

確かに、開業資金を用意する点では二人の方が用意しやすいと思いますよ。

例えばあなたが200万、相方が100万出したとします。利益の取り分どうします?

そのまま2:1?いつまでも?それじゃ相方が不満を持ちません?

100万あなたが多くもらったあと、等分?過去の100万があればもっといろいろできたかもしれませんよ?相方はその100万貯める労力をわかってます?

最初に取り決めをしておいたとしても、利益の取り分に差があると必ず揉めます。

お金関係の損得は兄弟姉妹や夫婦の家族間でさえ揉めるんですよ?他人同士であればいわずもがな。もう想像するだけでやだわぁ。

では最初の開業資金をいっしょにして、取り分もいっしょにすれば解決でしょうか。

自分は懸命に生徒を指導して成績が上がった。その評判が広まって、入ってくる生徒が増えてきた。でも、相方の生徒は成績が上がらず、退塾が続いている。

実績がちがうのに取り分同じ!?となりますね。でも最初に決めたでしょ?いや俺の手柄だろ!はい、揉めます。

学習塾を開業してから人一人が生活するだけの利益が出るのにしばらく時間がかかります。

二人分の生活費を稼ぐとなると、単純に二倍利益を出す必要があります。相当大変ですよ。二人いれば二倍稼げるってものではありませんから学習塾は。

サラリーマンのように、第三者が給料を決めるわけではないのです。給料になる利益も保証されたものではなく、変動的。明確な上下関係ではない間柄、お金の話は完全にトラブルのもとなのです。

管理人りきち的まとめ。

迅速に意志決定や反省をする(PDCAサイクル?)意味でも、お金の面でいらぬ不安を抱えない意味でも、必ず独立は自分一人でしてください。誘われても断った方がいいです。

りきち
誘ってくる時点で、相手のレベルが知れてしまいますね…。

自分で学習塾を始めるということは、自分の給料になる利益を自分の力で稼ぐことを意味します。

それゆえ、自分が行う仕事に対してきびしい目が必要なのです。誰も助けてくれないうえに、生活かかってますからね。

もちろん気の合う仲間とだけ仕事ができれば楽しいとは思いますよ。しかし、そうすると今度はお互いがきびしい目を向け合うことをしなくなる。早い話が甘えが出るんです。

そして、自分の仕事に対しての目も甘くなる。

仕事に対するきびしい目を曇らせ、聞きたくない話から耳を閉ざしてしまったら…クオリティはどんどん落ちていきます。誰も通おうとは思わない学習塾のできあがりですよね。

“独立”とは文字通り“独りで立つ”ことです。

誰かといっしょでなければできそうにないのであれば学習塾を開業するべきではありません。まずその認識を改めましょう。

他人に甘えず、依存せず。全てを一人でやる。

りきち
意外に思われるかもしれませんが、その方が気楽ですよ。

そして、

全責任を自分で受けとめ、全ての失敗を次の糧にする。

早い段階でこのプロセスをくり返し、自営業の心構えを身につけてください。

RPGだって最初は一人旅。攻撃も回復も自分一人でがんばる。経験値を分散させず、修行あるのみです。

その先に成功があるのです。

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