フランチャイズ加盟より、自分の学習塾をやろう。

フランチャイズ加盟の広告はよく見るけれど。

学習塾を開こうと情報収集していると、必ずといっていいほどフランチャイズ加盟の広告が目につきます。

フランチャイズに加盟するとはどういうことか?説明しますと、

加盟金やロイヤリティ(売上金の一部)を支払うことにより、有名塾の商号やノウハウ、教材を使用する許可をもらうことです。その後もその塾の本部から、研修等のサポートが受けられるというもの。未経験でも安心と銘打っている場合が多いですね。

もちろん人によってはフランチャイズに加盟することも1つの選択肢にはなると思いますが、ここでは個人的な意見を述べさせていただきます。

先に申し上げておきますと、私はフランチャイズは必要ないかなと自分で学習塾を立ち上げました。そのため、やや後ろ向きな意見になります。

りきち
別にフランチャイズを目の敵にしているとか、恨みがあるとかではありません。あしからず。

私はこれから学習塾の開業したい旨の相談を受けても、自分一人で開業する方法を勧めています。

自分で必死に試行錯誤した方が、経験が血肉となり成長ができます。自分だけで修行する期間も必要だと思いますよ。

言葉は悪いですけど、フランチャイズに加盟を考える時点で他人に頼ろうって気持ちが少なからずあるのだと思います。

勉強といっしょで、結局のところ自分で取り組んだことしか身につきません。何をするにも親や先生を頼る生徒は成績あがらないのと同じですね。

フランチャイズで失敗する人。

フランチャイズに加盟して失敗する人ってどんな人と思います?

失敗というと失礼ですが、フランチャイズの学習塾を経営していてあまり上手くいっていないという相談も多く受けます。

りきち
本来加盟している塾のアドバイザーとかに相談するもんじゃないの?

学習塾に限らず、仕事で成功する方法ってのはいくらでもあると思います。それぞれの世界で成功に向けて日々方法を探っているのですからね。

しかし失敗するパターンは結構共通点があるのです。今回はフランチャイズに加盟して失敗している人の特徴を述べていきます。

全てが受け身で自分で考えない人。

全てが受け身の人。自分では何も考えない人。これで上手くいっている人を見たことがありません。自分では動かない。他力本願というか。

…むしろなんで独立しようと思ったの。

単純に自分が経営者という自覚がないのです。それでどうやったらうまくいくのか。

脱サラして、フランチャイズ加盟で自分の学習塾を開いた。そこまではいい。しかし、加盟した塾の本部を今までの会社や上司みたいに考えてしまうパターンです。

フランチャイズ本部が色々やってくれると思っていませんか?

フランチャイズへ加盟するとサポートしてくれるため勘違いしてしまうのですが、本部が全てお膳立てしてくれるわけではありません。

看板はフランチャイズの塾名でも、あなたが開けばあなたの学習塾なのです。あなたの学習塾の経営の責任は全てあなたにあります。

反対に向こうからしてみたら、あなたの学習塾は数あるフランチャイズの中の1つ。失敗しても責任はとってくれませんよ。だってあなたの塾だもの。

本部のサポートされての経営、それで上手くいかなかったら、

“本部が悪い!”

自分の決断を棚に上げ、人のせいにする。受け身の人は、むしろ受け身だからか、そんな人が多い気がします。

あなたの塾ですよ。言われた通りやればいいって発想はなし。

サポートはあくまでサポートでありメインではありません。

サポートは家を建てるときの基礎作りくらいのイメージの方がいい。そこからどうやってどんな家を建てるかは、あなたが全て考えるのです。

上手くいかない原因を外部に求めていたら、いつまでたっても成長がないですし、経営者としての自覚も身につきません。

りきち
というか指示されてやりたいのなら、独立せず雇われてやればいいのです。雇われなら加盟金払う必要もないし。

自分で何が必要か考え、取り入れていくことが必要です。上手くいかなかったら、次はどうしたらいいか自分で考えなければなりません。

フランチャイズに加盟したとしても “失敗も成功も全て自分の責任” の意識は忘れないでください。

プライドが高く、学習意欲がない人。

これもうフランチャイズ関係ないと思いますけど “プライドが高く、学習意欲がない人” もまず失敗します。

なまじ学習塾業界の経験者に多いかもしれません(自戒)。自分の手法にプライドを持ち、自分は絶対正しいと思ってしまう。

もちろん自分が正しいと思うことは悪いことではありません。お金をもらう以上、自信はあってしかるべきです。

しかし、“自分が正しいと思うこと=他を排除すること”ではないのです。そこはき違えないでください(自戒)。

自分の力を過信しずぎると、他のものや新しい物に対して否定的になってしまいます。自分以外のものは何も吸収しない、学習しなくなる。

りきち
人にアドバイスされてすぐ、“でも…” とか “だけど…” と発する方、要注意です(自戒)。

結局成長がそこで止まり、それ以上進歩しなくなるのです。

進歩しないというと語弊がありますわ。周りは努力を続けているのですから、相対的には衰退していきます。

フランチャイズ本部の提案を反射的に無視するとか…なんのために加盟しているかわかったもんじゃありません。

別に最終的に提案を受け入れなくてもいいんです。

その提案から学べる部分や自分にはない考えなどをしっかり吟味。そして担当者と話し合う。そして折り合い点を見つけて結論を出す。

どのフランチャイズも、今まで蓄積してきた膨大なデータやノウハウがあります。玉石混淆あれど、そこから学べるものは多いでしょう。

それで今までの視野では見えなかったことも発見できるようになるかもしれません。

独りよがりになりがちな個人経営の塾では、客観的な視点は重要です。せっかくフランチャイズに加盟したのであれば、がんがん活用して自分の見識も深めていくべきでしょう。

ケチりすぎる人。

学習塾のみならず、何かを経営するときはコスト意識は重要です。いつなんどきも、無駄遣いはよくないです。

しかし、本来必要なところまでコストを削ってしまっては本末転倒。

例えば広告費。

せっかく有名塾の看板を名乗れるんですよ?それを周知させないでどうするんですか。広告費使って宣伝しましょうよ。

というと “お金がない” とか言い出す人。う~む…。

そういう人に限って、削っても問題ないようなところにお金を使っていたりします。

明確なリターンを得るためにはある程度の投資は必要です。

フランチャイズに加盟すると自分で開業したときより初期費用がかかります。そうすると手元に残る資金が心許なくなるのはわからなくはありません。

しかし、フランチャイズに加盟することが目的ではないのです。加盟して、その後も自分の学習塾として経営を続けていかなければならないのです。

節約することと、ケチることはまったくちがいます。

どうでもいいところのコストは節約。しかし必要なときに投資のときにケチらない。自分1人で全て行うのですから、ときにはリスクをとることも重要になります。

資金の使い方にメリハリをつけ、リターンを意識した投資には思い切った判断をしていきましょう。

フランチャイズで成功する人は、自分でやってもうまくいく。

と、失敗する人の特徴をあげました。つまり、成功する人はこの反対です。

自ら考え、行動力のある人。

謙虚さを持ち、何でも吸収していく人。

思い切った投資ができる人。

りきち
素晴らしい人材だぁ。

もはやこういう人はフランチャイズなしで開業しても成功すると思うのは私だけでしょうか。

フランチャイズ加盟にはかなりの初期投資がかかります。

もし手元にそれだけのお金があるのであれば、一度開業して失敗してもう一度挑戦することも可能です。

“学習塾を開業して一度失敗した”こんな素晴らしい経験値はありません。何がダメだったのか、次はどうしたらいいのか、あらゆることを学べます。私も話を聞きたいです。

そして上記のような素晴らしい人材であれば、同じ轍は踏まないです。二度目は必ず結果を出すでしょう。

フランチャイズに加盟して成功した!

そりゃもちろんその例もありますよ。フランチャイズのホームページには進学実績みたいに載っています。でもそれは成功した人の意識や努力が根底にあっての結果なのです。

フランチャイズに加盟して自分で懸命に努力したからこそ成功した!正確に言えばこうでしょ。でもこうするとそりゃそうだろって思われてしまうのですかねぇ。

全ては自分の責任で進む。自分で判断する力を高める。

フランチャイズに加盟して誰もが知る学習塾を名乗ることができれば、「あの塾が近くにできた!」と話題になり、確かに生徒は集まるかもしれません。ブランドの力は強いです。

ただ学習塾の経営は生徒を集めて終わりではないのです。

学習塾は常に生徒達を成長させ続け、実績を作っていかねばなりません。いくら有名塾を名乗っても、その後にボロが出始めたとすれば生徒や保護者は見限ります。

りきち
早い遅いはあるにせよ “自分で実績を作り続けられる人” なら集客には困りません。

生徒が集まったあとにどのように実績を出し続けていくかは、あなたの手腕が問われるところですよ。

映像授業や講師を雇う予定で自分は授業しないから大丈夫?

その画一的な方法で全て上手くいくのであれば、なんで失敗しているフランチャイズがあるのでしょうか。

保護者や生徒達は、学習塾にいる人間を本当によく見ています。例えあなたが教鞭をとらずとも、どのような人間かしっかり見極めています。

映像授業や雇った講師に頼り切り、自分では何もしない人間の下からは当然に人は離れていきます。

看板名だけで通い続けるほど、周りは愚かではない。

私は学習塾を開くからには自分でも必ず教鞭をとるべきと考えています。

もし仮にあなたは裏方に徹するとしても、どうしたら生徒達の成績があがるのかは常に模索し続けていかねばならないのです。

とりあえず指導面をあげましたが、個人事業主になり学習塾を経営するのであれば、全ての決断に自分で責任を持たねばなりません。その決断が誤りだったとわかったら、今後どうすればよいかを徹底的に考え、次に活かす必要があるのです。

個人事業主というのは日々決断の連続。私も最初は戸惑っていました。

ですが、戸惑ってばかりもいられません。自分で学習塾を経営するということは決断力も鍛え、自らも成長していかなければならないのです。

確かに、フランチャイズに加盟すれば具体的なサポートが受けられるでしょう。ただし、それに従うことは、自ら考え決断を下す成長の機会を減らすことにもなりかねないのです。

人を頼るそれは度が過ぎると自らの成長の機会を奪います

おそらく、これから学習塾を開業しようとしているほとんどの人が経営に携わったことはないと思います。会社という組織にいて働いていたとしても、それは経営とは全く別の物。

つまり、経営者として全くの初心者。その0の状態からいきなり人に頼るのは得策ではありません。人を頼るのは様々な試行錯誤してからです。

ちなみに0だから人を頼りたいとの考えを持っている場合は、早めに考えを改めた方がいい。足元をすくわれかねません。

様々な情報を収集し、迷いながらも自分であらゆる挑戦をして経験を積むことが大切だと思います。その経験値が、決断を下す礎になるのです。

管理人りきち的まとめ。

お若い人はともかく、それなりにサラリーマンで勤めた後に脱サラして学習塾を開こうという人は、なんでか結構フランチャイズ加盟を考えます。

脱サラとは、他人が軸の仕事から自分が軸の仕事に乗り換えることですよね?自分で好きにやりたいという。ちがうの?

でも、フランチャイズ加盟は結局のところ加盟した塾の本部という他人が軸の仕事なのです。

学習塾オーナーと言えば聞こえはいいですよ。しかしフランチャイズには様々な制限があり、自由に経営とはいきません。オーナーなのに。

きっつい言い方するとオーナー要素は失敗したときのあなたがリスクを負うことだけです。

借金してまでフランチャイズに加盟する方もいます。しかしもしそれで失敗をしたら、間違いなく再起不能のなってしまう。

そもそも、なぜフランチャイズを提供する学習塾会社が、直営店を増やすのではなくフランチャイズという形をとるのか不思議に思いませんか。つまり、学習塾会社からすれば、加盟金やロイヤリティで収益をあげる方が自分達が塾を増やすよりも簡単と考えているからです。その面を忘れてはいけません。

“全て自分の責任で決めて好きにやりたい”

と、私は会社を辞めて学習塾を開くときに考えていました。

フランチャイズ加盟のメリットである手厚いサポート、教材や広告の指示も、見方を変えれば束縛されることを意味します。

りきち
好きにやりたい私にはどれもあまり魅力的に見えませんでした。

現在、有り難いことに学習塾の経営が軌道に乗りました。

独自性こそ個人塾の強みなのだとわかりました。経営がうまくいっている塾は、オリジナルな塾が多いのです。

0から自分で作り出した学習塾、それは他には真似できない唯一無二の塾なのです。

簡単にできるものに、価値はありません。

厳しいことをいいますと、フランチャイズを頼らなければ学習塾を開けない状態であるならばそもそも学習塾をはじめるべきではない

企画書なりシミュレーションなり、自分だけでできるところまで熟考し、実際にやってみてください。加盟を考えるのはそれからでよいのです。

フランチャイズに加盟するにしても、加盟せず自分で全てやるのも、決断するのはあなた一人です。どちらを選んでも、全てはあなたの責任でことは進みます。

最終的にどちらを選択するにせよ、自信を持って決断をしてください。

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