
空き部屋があるなら、活用すべき。
もし自宅や親類の家に使っていない空き部屋があるのであれば、最初はその場所で学習塾を開業してみるべきです。
私も最初は自宅の空き部屋で学習塾を開業しました。
学習塾は信用と実績がものをいう商売です。それらが根付くにはある程度の時間は必須。
学習塾の開業は早く始めた方が有利なのです。何も始めなければ、信用も実績も永遠に発生しませんからね。
そのために、なんであれ手元にあるものは最大限活用していきます。かかる費用が抑えられれば、早く開業することができます。
教室に使えそうな空き部屋があるのであれば、一考をおすすめします。
空き部屋で開業するメリット。
空き部屋で開業する最大のメリットは、開業資金が安くて済み、月々の家賃も0ということです。
私も最初は自宅の一室で開業し、掃き出し窓から生徒達が出入りしていました。
使っていない部屋だったのでエアコンは新調したものの、テナント代はかかりません。一軒家の部屋なので、備品も多くは必要ない(置けない)ため、開業資金としては80万円くらいでした。
生徒が0人でも、何も授業ができなくても、毎月出て行く固定費というものは本当に大きいです。
当然生徒が少なければ、じり貧の生活となります。
お金のことでぴりぴりしながらでは、せっかくきてくれた生徒の指導に影響がでかねません。固定費が削減されるだけでも、精神的なゆとりがかなり生まれます。
また、以前から親類が住んでいる場所であれば、近所同士多少なり顔は知っているはず。あの家の人が塾をはじめたということがわかり、何も知らない場所ではじめるよりも信用度という点で有利です。
もちろん、前もって近隣の人達にはご挨拶しておきましょう。
空き部屋で開業するデメリット。
空き部屋で開業する場合、周りは住宅街であることが多いです。つまり、あまり道が広いとは言えません。
送迎の車が懸念材料になります。
送迎関係で近隣の人に迷惑かけるだろうなぁ、と私は開塾の準備をしている段階から心配していました。
まぁ、なので根回しとして近隣に挨拶回りをしたというのが本音です。
ですが開業してわかったのは、住宅街での学習塾は徒歩や自転車で近所の子がくるのがメインになるということ。
開業後、問い合わせ電話の冒頭はこれでした。
今にして思えば、子どもが通う場所において近さに勝るものはないですね。親になってわかりました。
そういう意味では、住宅街での開業は当たりでした。
少し距離がある生徒の場合は、事前に通塾方法を確認するのもいいでしょう。
ただ一番の核心を突いてしまうと、自宅の空き部屋レベルの広さではそんなに生徒数入りませんっ!
また、心理的なデメリットとして。
テナントを借りて開業するより、必死さが出にくいのはあります。まぁ出て行くお金は少ないですからね。わからんでもない。
そんなものは気の持ちようでなんとかしてください。環境をいいわけにしない。
やると決めたからには全力でやりましょう。
いいわけばかりする大人のところには、子どもは集まりません。
家賃なしの状態で生徒が増やせないようなら、テナント借りてたら大変なことになる証拠。
もしそうなったら、何がダメだったのか経験を糧にして次につなげていくのです。早めに改善点がわかってよかったととらえましょう。
管理人りきち的まとめ。
もちろん空き部屋で開業するにもハードルがあります。
住んでいる先住民の理解は当然必要です。場所によっては生活音がそのまま聞こえてしまいますからね。
また、教室までの動線も課題です。さすがに生活スペースに生徒達を通すわけにはいきません。生徒達も恐縮してしまいますし、勉強しにきたのに生活スペースを見せては気持ちが萎えます。
理想は1階の部屋で、掃き出し窓のように独立した出入り口がある部屋でしょうか。
もしその部屋があるなら、迷わずGOです。
そして、ある程度生徒数が集まってきたら、近場のテナントに移ればいい。半年くらい前から教室移転のアナウンスをしていると親切でしょう。
地盤がしっかりしてから移転すれば、そのまま生徒達はついてきますよ。
言わずもがな、その方が生徒0の状態からテナントを借りるよりも金銭的に余裕が生まれます。
さらに既に生徒がいることにより、移転後の教室のレイアウトも実際の動きに基づいて作れるのです。
生徒が0の状態、つまり自分一人のイメージだけで作った教室は必ず後日改善点が出てきます。
ある程度、学習塾として形になってから考えるレイアウトであれば、机の配置や動線の確保などもより的確にできるというわけです。
一度、テナントを借りる場合と今ある空き部屋で開業した場合の開業費用を試算してみてください。開業費用が少なくてできるのであれば、それだけ早くスタートを切ることができます。開業してから学ぶことの方が圧倒的に多いです。

大きい教室を作る前の足がかりとして、まずは小さいところから。小さく産んで大きく育てるの。ああだこうだ考えすぎて動かないよりは、思い切って動き始めることも必要です。