学習塾開業にはいくら必要か。

学習塾を開業したい。いくら必要?

これから学習塾を開こうとしている人にとって、開業費用は最も関心があるテーマだと思います。
結論から言えば…まぁ、200~300万円あれば足りるんじゃないですかね?たぶん。

りきち
はっきり言って、人によります(ミモフタモナイ。
200~300万円というのは、私がこれからテナントを借りて学習塾を始めると仮定して試算したものです。フランチャイズは無しね。
とりあえず、開業費用の基準は乗用車1台買うくらいの気持ちでいればいいと思います。
しかし、開業費用なんて人によってがらりと変わります。どのような指導形態にするのか、どの規模の教室にするのかによってね。
なので、開業費用がいくらか知りたい!のであれば、“自分で計算してみるべき”となります。
最低限必要なものは下にリストアップしておくので、インターネットと電卓を駆使して計算してみましょう。計算するのはタダです。
何より実際に計算しながら深く考えることで、“自分がどのような学習塾を作りたいのか” がどんどん具体的になっていきますよ。

開業時に必要なお金。

学習塾を開くに当たり、必要なものは大きく分けて3つ。

塾を開く場所のテナント代

机や椅子などの備品代

開業を周囲に知らせて生徒を集める広告代

この3つがメインになります。

テナント代(教室の場所代)

平たく言えば家賃、つまり教室のスペースを借りるためのお金です。

テナントを契約する場合、“敷金” や “礼金” 、“仲介手数料” がかかります。また、契約時にその月と翌月の家賃もまとめて支払うことが多い。そのため、初回の借りる手続きだけで家賃の半年分くらいの金額が必要になりますね。

そして、場合によっては教室にするテナントの内装工事代もかかります。でも、できるだけかけたくない。

なので立地がよかったとしても、スケルトン物件は避けた方がいいでしょう。

りきち
スケルトン物件?美容室みたいなガラス張り?と思った方、私といっしょです(笑)。

居抜き物件というのは聞いたことあるでしょうか。ラーメン屋さんが辞めた後、残った設備や内装を利用して他の人が新しいラーメン屋を開くというアレです。

スケルトン物件はその真逆。内装を何もしていない物件のことです。

これ決してぼろいわけではありません。内装をしていないからこうなの。

つまりスケルトン物件は内装工事をしないと教室として使用できないのです。

メリットを見れば自分の好きな内装にすることができ、レイアウトも自由に決めることができます。しかし、裏を返せばそれだけ費用がかかるということ。開業後も何かと物入りになることを考えるとあまり得策とは言えません。

りきち
しかも多くの場合、退去時に元通りの状態(スケルトン)に戻す必要があります。はい、出費。

できるだけ、そのままの状態で教室にできるような場所を探しましょう。

実際、学習塾の開業費用でほとんどの割合を占めるのがこのテナント代です。ここで節約できれば開業費用を大幅に削ることができますよ。

備品代

他の業種に比べ、学習塾は比較的備品は少なくて済みます。最初は最小限のものでスタートが基本。必要になったら買い足すというスタンスを守ってください。

りきち
あとでいらなかったものが出てきた場合、処分するにもお金がかかる時がありますからね。

まずはパソコンプリンターワードやエクセルなどのソフトなど。これらはもし現在使っているものがあれば、しばらくはそれを教室で使いましょう。とりあえずあるものは活用するに限ります。

次に固定電話機。固定電話は大切。絶対に必要です。

最初は携帯電話でいいと考えた方。甘い。まだまだ固定電話の信用は強いのです。

正直言って、広告に載っている携帯電話の番号に電話をかけるのは勇気が必要じゃありません?私はなんとなく嫌ですよ。あやしい気がして。

まして、塾の選択肢を考えるのはほとんどのご家庭では母親(女性)です。いいですね?固定電話は用意しましょう。

他に必要になるのは空調機器エアコン空気清浄機です。

業務用の天井につけるエアコンはいいお値段(30万前後)します。物件によっては予めエアコンがついているありがたいケースもありますので、内見のときに要確認。

また教室は基本的に密閉空間になります。窓を開けようものなら、仕事帰り自動車のオーケストラが聞こえますよ。そのため、空気清浄機は必要不可欠です

特にインフルエンザが学校で流行っている時期は、我々も戦々恐々です。防御策を重ねておく必要があるのです。

りきち
頑丈さに自信がある人も、悪いことは言わないから用意しなさい。個人事業主って、体調を崩しても代わりは誰もいませんよ。

これはついでの効果ですが、見えるところに空気清浄機を置くだけで教室の清潔感が増します。

そして、椅子引き出し。いわゆる什器と言われるもの。

特にこれらは本当にピンキリで、どのような雰囲気の塾にしたいか、いくつ机を用意するのかにもよってきます。自身が思い描いている教室があると思いますので、ネットショップなども使い計算してみてください。

様々なデザインのものがありますが、生徒達が長く使うことになるものなので耐久性も意識してくださいね。

正直、コピー機は開業費用に入れなくてもよいと思っています。最初のうちは生徒は数人ですので、必要なプリントを前もってコンビ二でコピーしておけば十分事が足ります。最初から固定費を増やすことはないのです。

ちなみに私が学習塾を開くときにコピー機のリースを見積もってもらったときは、もっとも安いプランで初期費用で30万円ほど、月々の支払いが1万円切るくらいでした。結果リースはお願いせずに、しばらくコンビニでコピーをし、それで十分事足りました。

りきち
もちろん、生徒数が増えてきたらコピー機の導入を検討してください。

最後に教材費です。

生徒に渡す教材は問いあわせがあってから用意すればいいですが、あらかじめ教室にもある程度教材を置いておく必要がありますね。

塾教材の値段は結構秘密主義で、教材会社のホームページにもあまり載っていません。しかし、教材のカタログには値段がちゃんと載っていますので(当たり前か)、電話してカタログを郵送してもらいましょう。

広告代

学習塾を開いたら、周りの人に塾ができたことを知らせる必要があります。誰も知らなければ誰も来てくれません。周知させる費用、新規募集や季節講習の案内などするための費用です。

まずはホームページ。この時代ではホームページは必須になります。つぎはぎ感満載のホームページだとイメージにかかわりますので、よほど制作技術に自信がない限りはプロに頼んだ方が賢明です。私は20万円くらいで作成してもらえました。制作会社によっては制作後も月々管理費用がかかるというところもあります。今やホームページの制作会社は星の数ほどあるので、信頼できる会社を見つけてください。

次にチラシ。教室の前にパンフレットとして置いたり、新聞折り込みをしたりする広告です。

教室の前に置くのであれば自前のプリンターで印刷すれば足ります。

しかし新聞に折り込むとなると何千枚何万枚単位になるので、印刷会社にお願いすることになります。

私はネットで印刷会社にお願いして、それと新聞折り込み費用を合わせると、折り込み一枚あたり8円くらいかかりました。近くの新聞店で費用や区域の分かれ方を確認してみましょう。どれだけの枚数を何回折り込むかで概算できます。

りきち
インターネットが発達した現代でも、まだまだ折り込みチラシは根強い効果がありますよ。

開業後に必要なお金。

開業後に必要なお金。運転資金とも言います。

大きく分けると、以下の2つ。

家賃や光熱費などの固定費

交通費や消耗品などの変動費

固定費

固定費は毎月必ず出ていきます。一番大きいのが言うまでもなく家賃あとはその他光熱費通信費などです。くり返しになりますが、これらは生徒数にかかわらず必ず毎月かかる出費です。

りきち
例え生徒が0人でも、無慈悲に出ていくお金達です。

はっきり言って、最初は生徒はそこまで集まりません。1年で10人いればいい方ですよ。しばらくは赤字の月が続きます。

かといって、だらだら長くやっても仕方ない。

2年目で損益分岐点を超えないようなら、切り替えた方がいいかもしれません。

例えば、1年は赤字でもいい資金を用意して、それでダメならすぱっと諦める。それくらい腹くくって開業した方がうまくいきます。

まだ資金があるから大丈夫とか言っていると、いつまで経っても進歩しませんからね。

りきち
尻に火がついた方が、真剣に集客も考えますよ。

変動費

あとの運転資金としては、交通費コピー代事務用品や消耗品などその時々でかかる費用です。

こちらはいざとなれば抑えることは可能な費用です。よほどで限りはそこまでの金額にはならないです。

もちろん、開業してからも広告をまくのであればその都度広告代がかかりますし、備品が壊れたとなれば修理費もかかることがあります。

講師を雇う場合は人件費も運転資金に入りますが、最初は自分一人でも十分です。できるところまでは自分一人でやっていきましょう。

まとめ。

開業資金は、予定していたよりも資金がかからなかったという場合は容易に対応が可能です。何の問題もありません。

ただ反対に、予定額を超えた場合は一気に対応が難しくなります。

現在では、融資を受ける方法も一応あります。が、借金は言うまでもなくおすすめしません。

りきち
保守的ですが、じいさんに「金の貸し借りは絶対するな」とたたき込まれて育ってきたので…。
無論、借金は月々返していくことになります。例え生徒が少ない状態が続いても。正直私だったら、借金返済のことで気が散って目の前の生徒に全力を注げないと思います。

というか、自分がやると決めたことに対して必要なお金を貯めることができないようでは、この先不安です。お金がなければ借りればいいという発想も、簡単に持たないでね。

幸いにして、学習塾の開業にかかる費用は他業種に比べて控えめです。必要なものをリストアップし、実際に自分で計算してみてください。

その金額を見て、高いと思うか安いと思うか、用意できると思うのか、削れるところを探すのか。

数字を目の当たりにすると、次にとるべき行動が見えてきます。お金のことを考えるのは非常に単純明快なので、一度試算してみてください。

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